日本は世界的に有名な自動車メーカーが乱立している珍しい国です。
そんな日本にいると外車(輸入車)を買う人は、自然と少数派になるわけで、「外車は故障が多くて大変」というイメージが持たれがちです。
そこでこの記事では、買ってはいけない外車の特徴や、初めての場合におすすめの輸入車までくわしく解説します。
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目次
買ってはいけない外車の特徴ランキング
車好きであれば一度くらい憧れることのある外車ですが、選択肢の多いなか決して失敗したくない買い物といえます。
外車選びは、いくつかのポイントを押さえることでリスクを減らせます。
そこで、買ってはいけない外車の特徴をランキングで紹介します。
買ってはいけない外車
- 1位:日本で販売店が少ない外車
- 2位:保証内容が十分でない外車
- 3位:古く走行距離が多い外車
- 4位:並行輸入車
- 5位:認定中古車以外の外車
外車選びで失敗しないためのに、それぞれくわしく解説していきます。
1位:日本で販売店が少ない外車
日本国内の販売店が少ない外車を買うことは、故障などに遭ったときの対応がすぐにできないことになるので、できれば避けたほうがよいでしょう。
特に、自宅から行きやすい範囲に販売店があることは重要なポイントです。
一番販売店が多いメルセデス・ベンツでもトヨタの15分の1以下です。それでもドイツ車の販売店は多い方なので、ドイツ車以外には若干の不安が残ります。
「メルセデス・ベンツ 」「フォルクスワーゲン」「BMW」「MINI」は国内販売店が200を越えるので安心感があるでしょう。「アウディ」も販売店は多めです。
2位:保証内容が十分でない外車
日本車と比べて外車はメンテナンスの頻度が高く、それを怠ると重篤なトラブルの可能性が高まります。
中古の外車で注意したいのが、メーカーのサポートプログラムに加入しているかどうかで、この確認は必ずしてください。
外車メーカーによって保障内容や保証期間、無償による対応範囲は大きく異なります。
日本車と違い外車は、メンテナンスにお金をかけることで長く乗るという設計思想なので、その点をふまえて購入しましょう。
3位:古く走行距離が多い外車
中古の外車を購入するときは、古い年式や走行距離の多いものは避けるのが無難です。
初心者NGの中古外車
- 走行距離10万キロ
- 10年落ち
古い年式だと故障の時に部品の入手が困難で、取り寄せのための期間が長くなったり部品代も高くなりがちです。
また走行距離の多い外車は、メンテナンスの頻度が上がってしまい結果として維持費がかさむことになります。
4位:並行輸入車
外車には、正規代理店のディーラーが輸入している「正規輸入車」と、正規代理店が関わらない「並行輸入車」の2種類があります。
並行輸入車は、日本未発売のような珍しい車に乗れるメリットはあるものの、普通の人が使用するにはデメリットの方が多いです。
まず外車にとって大事なメンテナンスですが、並行輸入車の場合はほとんどの正規のディーラーで対応してもらえません。
車両保険への加入を断られることもあるので覚悟が必要です。
5位:認定中古車以外の外車
外車の中古車は、大きく分けると正規外車ディーラーが販売している「認定中古車」とそれ以外の中古車に分かれます。
認定中古車の方が高いことがほとんどで、それ以外の方に目が行きがちです。
しかし価格の差は、中古車の整備にかけている費用の差で、きちんと整備された認定中古車を選ぶのが無難です。
販売価格の安さだけで中古の外車に手を出すと、購入後に思わぬ修理代がかかることを知っておきましょう。
買ってはいけない外車のメーカーはある?
買ってはいけない外車メーカーはあるのか?という点については、「このメーカーを買ってはいけない」というものはありません。
「メルセデスベンツは維持費がかかる」という話が出たとしても、それは他の輸入車も大きく変わりません。
中古車についてはトラブルが多いのも事実ですが、特定の車種を買ってはいけない理由にはなりません。安い中古車にはそれなりの理由はありますが、あらかじめ理解しておけば問題ないでしょう。
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特定の車種を指定し、乏しめるような情報があっても鵜呑みにしなでください。
その一方で「初めて場合に向いている外車」や「故障しにくい輸入車」は存在します。
のちほど詳しくご紹介しますので、外車購入で不安のある方はご参考ください。
外車を買って後悔しがちな点
外車とはいえ車であることに違いはないのですが、買ってから後悔しがちな点が存在するためご紹介します。
事前に確認しておくことで後悔せずに済むので目を通しておきましょう。
買って後悔しがちな点
- 維持費が高い
- 故障しやすい
- リセールバリューが低い
① 外車は維持費が高くて後悔
外車を買って後悔する人に見られがちなのが、「維持費が高くて大変」という意見で、これは日本車との違いを知らずに購入した結果といえます。
なぜ維持費が高いのか?
ドイツ車を例にとると、ドイツには速度無制限区間もあるアウトバーンが存在していることが日本との大きな違いです。
そのためドイツ車は時速200km以上で巡航する前提で設計されていて、ブレーキ性能もそれに見合う性能になっています。
ブレーキの効き目と引き換えに、日本車よりはるかに寿命が短いブレーキパッドなどは、典型的な違いで、結果としてあらゆる消耗品の交換頻度が高いのです。
維持費は2~3倍かかることも珍しくなく、このような違いを理解せずに外車を買うと、維持費の高さに驚くことになります。
② 外車は故障しやすくて後悔
「外車は故障しやすい」と都市伝説のように語られるのには、二つの理由があります。
よく言われるように、ヨーロッパやアメリカに比べ高温多湿で、なおかつストップ&ゴーの多い日本の道路事情は、外車にとってはハードな環境です。
このような理由に加え、中古車では前のオーナーの扱い方によって当たり外れが大きく、外れを買ってしまった方はトラブル続きになることも原因といえます。
そのため、メンテナンスフリーの日本車感覚で車に乗りたい方には、外車は不向きです。
③ リセールバリューが低くて後悔
よく言われることの一つに「外車はリセールバリューが低い」というものがあります。
引き取る業者もオークションで赤字を出すわけにいかないので、需要の少ない外車の買取り価格は低めに設定することがあります。
そのため高いお金を払った外車が、3年も経たずに半値以下になるという事例が多く、リセールに失望する人も多いのです。
外車・輸入車を買うなら中古車がおすすめ!
外車は日本でリセールバリューが低く、価格が下落しやすいため中古車で買ったほうが明らかにお得です。
中古車であればバーゲンセールということができるでしょう。
ただ、状態がよいものを見極める必要があります。
インターネット検索で得られる中古車の情報は30%ほどで、残りの70%はプロ向けの非公開情報といわれます。
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初めての外車でおすすめはこれ!定番が分かる
デメリットが強調されがちな外車ですが、乗ってみると日本車では味わえないような良さがあるのも事実です。
先ほどから触れているように、車造りに対する考え方の違いがドライブフィールや雰囲気に独特の味わいを出しています。
ここでは初めて外車を検討している方に、これを選べば外れないというおすすめのモデルを紹介します。
- フォルクスワーゲン・ゴルフ
- メルセデス・ベンツ・Cクラス
- フィアット・500
フォルクスワーゲン・ゴルフ
ゴルフは、フォルクスワーゲンを代表するモデルであり、世界中のメーカーがCセグメントのベンチマークにする存在です。
現行型ゴルフは、2021年6月に日本デビューした8代目モデルで、歴代ゴルフ同様に質実剛健で車の基本が凝縮されています。
初めての外車で非常におすすめですが、トランスミッションがDSG(※)ということが特徴かつ気を付けるべきポイントで、できるだけ年式の新しいモデルにしましょう。
またDSGには湿式と乾式の2種類がありますが、湿式にした方がトラブルの可能性が減ります。
注意ポイント
※ DSGとはDirect Shift Gearbox(ダイレクト・シフト・ギアボックス)の略で、フォルクスワーゲンが採用する2ペダルMTを指します。
メルセデス・ベンツ・Cクラス
外車といえば最初に名前が出てくるくらいに、日本でメジャーな存在がメルセデス・ベンツです。
一般的なイメージでは「ベンツ=高級車」ですが、ドイツでは高級車からタクシーまで販売しているフルラインナップメーカーなので、トヨタと近いのかもしれません。
メルセデス・ベンツの中核モデルといえるのが、Cクラスでセダンとステーションワゴンが中心のモデルです。
新車で買うと600万円を軽く超えるので、狙い目はフルモデルチェンジ前のW205型です。
Cクラスを経験すれば、メルセデス・ベンツらしいラグジュアリーさと、常にクラスの先を行く先進性を味わうことができます。
フィアット・500
外車の魅力の一つが、日本車では見られないようなオシャレさですが、その代表がイタリアのフィアット社が販売する500(チンクエチェント)です。
最新のフィアット・500はEV化されることになり、ガソリン・ディーゼルモデルと併売されることになります。
フィアット・500の魅力は、キュートなエクステリアデザインと取り回しの良さ、そして新車でも手が届くリーズナブルさです。
中古車であれば、程度の良いモデルでも100万円台から選べるので、費用面でいっても初めての外車におすすめできます。
故障の少ないおすすめの外車はこれ!
イメージはさておいて最近の欧州車は、少なくとも新車に限っていえば故障はほとんどなくなっています。
もちろん消耗品などの交換サイクルは、国産車より早いので維持費は高く感じるかもしれません。
その上で故障の少ないおすすめの外車を紹介します。
- BMW MINI
- プジョー・3008
BMW・MINI
最近は外車の中でも販売台数上位をキープしているMINIは、2001年からBMW傘下企業が製造・販売しています。
ファンの間では往年の「クラシックミニ」と混同を避けるため「BMWミニ」ともいわれますが、おすすめは2006年登場の2世代目以降のモデルで故障も少ないといわれます。
流通台数が多く、部品不足など外車特有の心配も無用なので、メンテナンスさえしていれば国産車のように乗れるでしょう。
MINIはもとがパイクカー的デザインなので、時代が変わっても色落ちしないエクステリアも魅力です。
プジョー・3008
フランスの自動車メーカー・プジョーが販売するSUVが3008で、現行モデルは2017年から日本販売が開始された2代目です。
フランス車でよく言われる特徴ですが、デザイン性が高く「猫脚」とも評されるしなやかなサスペンションが3008のおすすめおポイントです。
ドイツ車とくらべて見かける機会の少ないプジョー・3008ですが、最近は品質が大きく向上し故障が減ったといわれています。
「最近は故障が減った」ということを考えれば、購入を考える際はできるだけ年式の新しいモデルを選びましょう。
買ってはいけない外車・輸入車ランキングまとめ
あらためて買ってはいけない外車・輸入車のランキングをまとめると以下の通りです。
買ってはいけない外車
- 1位:日本で販売店が少ない外車
- 2位:保証内容が十分でない外車
- 3位:古く走行距離が多い外車
- 4位:並行輸入車
- 5位:認定中古車以外の外車
初めて外車を購入するなら上記を踏まえれば問題なく「フォルクスワーゲン・ゴルフ」と「メルセデス・ベンツ」は特におすすめといえます。
外車と国産車を比べてみると、やはり外車の方が維持費は多くかかるうえ、メンテナンスに気を使わないと大きな故障につながることは確かです。
その一方、国産車では味わえない魅力は確かに存在するため、興味があるときは外車の特徴をよく理解して購入を検討しましょう。
理想をいえば正規ディーラーから新車を買うのがベストですが、そうでなければ年式の新しい認定中古車を優先で考えることをおすすめします。