日産エクストレイルは、2022年7月にフルモデルチェンジされ4代目モデルとなります。
新型エクストレイルは、発売から市場の反応もよく順調に受注が伸びていますが、一方で古いモデルの中古車が安くなっています。
なぜエクストレイルの中古車が安いのか?その疑問にこたえながら、中古選びの注意点や相場について解説します。
初代、二代目、三代目のすべてをカバーしているので、ぜひ参考にしてください。
目次
エクストレイルの中古車が安い5つの理由
エクストレイルの中古車がライバル車より安いというのは、2022年7月にフルモデルチェンジされる前から言われていたことです。
安いと言われている対象は、3代目以前のエクストレイルですが、安い理由は主に5つあります。
中古が安い理由
- 2017年以前のモデルの装備が貧弱
- フルモデルチェンジで型落ちした
- 競合が激しく新車値引きが大きい
- エンジンの性能による影響
- 流通台数が多い
それぞれ順番に解説していきますね。
①2017年以前のモデルの装備が貧弱
3代目エクストレイルは、2017年6月にマイナーチェンジが行われ、そのタイミングで運転支援機能「プロパイロット」が搭載されるなど装備が充実しました。
それ以降とそれ以前のエクストレイルでは、明らかに中古車価格の違いがみられるので、古いエクストレイルが相場を下げているといえます。
エクストレイルの中古車選びでは、価格だけではなく年式や装備との兼ね合いを考える必要があるでしょう。
②フルモデルチェンジで型落ちした
車の中古車相場は、フルモデルチェンジされるたびに前のモデルが安くなるのは自然なことです。
エクストレイルは、2022年7月にフルモデルチェンジされて4代目モデルになりました。
3代目エクストレイルのモデルサイクルが、8年半という長さだったことも影響していて、新型登場の噂がでると値落ちが顕著になり始めたのです。
3代目エクストレイルはモデル末期といわれながら2年間販売されていたことにより、相場が落ちこみやすくなっていたのです。
③競合が激しく新車値引きが大きい
3代目エクストレイルの8年半という長い販売期間の途中では、ライバル他社も多くのSUVモデルを投入してきました。
トヨタRAV4やマツダCX-5といったライバル車が増えると値引き額が大きくなることがありますが、3代目エクストレイルの後期はその傾向が強くなっていました。
とくに販売台数が落ちこみ始めた2019年以降は、値引きが大きく購入金額が安いことで、中古相場に影響を与えています。
④エンジンの性能による影響
エクストレイルは、2.0Lエンジンと2.5Lエンジンの2種類があります。(現行モデルは2.5Lエンジンのみ)搭載
2.0Lエンジン搭載車は、2.5Lエンジンとくらべてしまうと排気量が小さくトルクやパワーが低いため、物足りなさを感じる声があります。
SUVは走りを重視するオーナーが多いことから需要が落ち、一部のモデルがエクストレイルの相場を下げているといえます。
⑤流通台数が多い
3代目エクストレイルは、2013年12月にデビューして本格的悪路走破性と、性能のわりにリーズナブルな価格設定で大ヒットSUVとなりました。
中古車価格は、需要と供給のバランスで決まってくるため、新車価格もリーズナブルで流通台数の多いエクストレイルは、低価格になりやすいといえます。
古い初代・2代目エクストレイルは、さらに価格が下がり、中古の本格的SUVとしては手ごろなプライスとなっています。
エクストレイルの中古車をさらにお得に買う方法!
エクストレイルの中古車は安く買いやすいといえます。
しかし、インターネットで得られる中古車の情報は30%ほどで、残りの70%はプロ向けの非公開情報といわれます。
一般公開されている情報は、手あかがついていることが多く注意が必要。
個人の方でも「ズバット車販売」を利用すれば、中古車のプロ向け情報にアクセスでき、状態の良い中古ボルボを紹介してもらえる可能性があります。
なるべく表に出ていない鮮度の高い情報を入手するようにしましょう。
中古エクストレイルを買うのであれば、一般公開されている情報ではなく、まずは非公開車を探されることをおすすめします。
>> ズバット車販売
エクストレイルを中古で買う時の注意点
エクストレイルは、悪路走破性や安全走行システムの評価が高く、それが安く手に入るならお得な中古車といえるでしょう。
しかし中古車というのは、以前のオーナーの乗り方であったり、エクストレイル特有の問題であったり、必ずチェックすべきポイントがあります。
ここでは、エクストレイルを中古の注意点を確認しておきましょう。
- 燃費は良くないことを覚悟
- マフラーや下回りの錆を確認する
- 初代と2代目は修理の部品がない
- リセールは期待薄
燃費は良くないことを覚悟
エクストレイルの3代目モデルまでは、どのモデルも燃費は良いとはいえず、中古車を安く買えたとしても維持費は覚悟しなければなりません。
モデル | 燃費(JCBモード) |
初代エクストレイル | 9.5~13.2km/L |
2代目エクストレイル | 13.8~14.2km/L |
3代目エクストレイル | 13.8~20.8km/L |
3代目エクストレイルの燃費は良さそうに見えますが、ユーザー報告による実燃費は相当落ちるようです。
またSUV自体がタイヤ代など高めなので、購入時のタイヤの状態などもよく確認する必要があります。
新型モデルについても「新型エクストレイルはひどい?」で紹介したように他車と比べると決して燃費が良いとはいえません。
マフラーや下回りの錆を確認する
初代エクストレイルから開発コンセプトは「ダフギア道具」とされ、卓越した4WD性能により悪路を走った中古車や、積雪地帯で使用された中古のエクストレイルが多く流通しています。
中古車屋の情報では、とくに2代目エクストレイル(T31型)で、マフラーや下回りが錆で腐食している事例が見られるようです。
とくに積雪地帯では融雪剤による塩害があり、メンテナンスを怠っている車両だと劣化が顕著に見られます。
中古のエクストレイルを検討する際は、必ずマフラーや下回りを確認してください。
初代と2代目は修理の部品がない
初代(T30型)や2代目(T31型)のエクストレイルで多い事例ですが、修理をするための中古部品が非常に手に入りにくい状況になっています。
エクストレイルは、日本国内だけではなく海外での人気が高く、廃車や事故車が部品取りのために多く輸出されているのです。
そのため外装部品の供給に難があり、修理が必要なときは非常に割高な費用がかかってしまいます。
事故などを起こさなければすむ話ですが、念頭においておきましょう。
リセールは期待薄
安くなったエクストレイルの中古車を購入するなら、当たり前ですがリセールバリューは期待できません。
エクストレイルの中古車を購入するのであれば乗り潰すつもりで購入しましょう。
基本性能の高さを考えるのなら、安くなった中古車のエクストレイルはコスパが高いので、状態さえよければお得な買い物です。
エクストレイルの中古車の相場
エクストレイルは、グレードの種類も多く、走行距離や年式で中古車の相場も大きく変わってきます。
そこで、歴代モデルのおおよその相場を調べてみました。
初代(T30型)は18万~178万円
- 平均価格:98万円
初代エクストレイルは、2000年から2007年まで販売されていたモデルで、15年以上経過していることから中古車も150台ほどしか見当たらなくなりました。
クロカンのような無骨さを感じる初代モデルは、根強いファンも多く走行距離が10万km以下のものは100万円以上します。
ただ、通常は40~80万円ほどで買うことができコストパフォーマンスは抜群です。
初代を検討するなら、安さより状態の良さを重視すべきで、過走行ではなく足回りのしっかりしたものを選びましょう。
2代目(T31型)は20万~229万円
- 平均価格:124万円
2007年から2013年まで販売されていた2代目エクストレイルは、いまだ中古車市場で1千台以上流通する現役選手です。
2代目には、世界で初めてのクリーンディーゼル仕様が設定されていて、それが大きな特徴になっています。
ものによってはかなり安く手に入れることもできます。
ディーゼルモデルの人気が高く相場は割高ですが、今の燃料高のことを考えればディーゼル車がオススメです。
3代目(T32型)は53万~370万円
- 平均価格:211万円
中古車市場で一番多く流通しているのが、2013年から2022年まで販売されていた3代目エクストレイルです。
2017年のマイナーチェンジ後モデルが高額になっていますが、それ以前の低年式車両だと100万以下のモデルも多く見つかります。
ハイブリッドモデルの相場が高いですが、ガソリン車との燃費差はそれほどなく、価格の安さからもガソリンモデルがオススメです。
4代目(T33型)は360万~599万円前後
- 平均価格:479万円
2022年7月に発売された4代目エクストレイルは、好調なセールスを記録しているため納期が7ヶ月~1年と長くなっています。
そのため中古車市場に出回る数も少なく、中古車相場も360万円~599万円と非常に高くなっています。
転売目的の中古車が多くなっているので、どうしてもすぐ新型エクストレイルが欲しいという方以外は、手を出さないほうがよいでしょう。
エクストレイル中古車のQ&A
中古車の魅力は、なんといっても新車より安い価格で購入することができることですが、中古であるという不安も感じるでしょう。
そこでエクストレイルの中古車でよくある質問から、不安を払拭してみましょう。
T31の欠点は?
2代目のT31型エクストレイルは、初代モデルのイメージを受け継いだタフネススタイルがかっこいいと人気です。
ただT31には故障やトラブルが多く高額修理になってしまう部品がいくつかあります。
一つがエアコンのコンプレッサーで、春から夏にかけての時期に故障修理が非常に多くなっています。これが故障すると、部品代や工賃などで10万円オーバーは必至なので、整備記録の確認が重要です。
さらに発電するためのオルタネーターの故障や、ラジエーターの水漏れなど、なにかと故障が多いのはT31型の欠点といえます。
基本的に経年劣化による故障が多いため、なるべく状態のよいものを買うようにしてください。
おすすめの年式は?
中古車のエクストレイルを購入するなら、高年式車両の方が良いに決まっていますが、そうなると価格が高くなってしまいます。
購入費を抑えながら、クオリティーも落とさない年式でズバリオススメなのは、「三代目2017年式でマイナーチェンジ後のモデル」になります。
マイナーチェンジで一部改良され、「プロパイロット」搭載車がオプション設定され、購入後の満足度も高いでしょう。
エクストレイルの中古はなぜ安い?まとめ
ここまで、エクストレイルの中古車はなぜ安いのか、注意点や相場を解説してきました。
人気がありながら中古が安いエクストレイルですが、それは以下の理由によるものです。
中古が安い理由
- 2017年以前のモデルの装備が貧弱
- フルモデルチェンジで型落ちした
- 競合が激しく新車値引きが大きい
- エンジンの性能による影響
- 流通台数が多い
価格が安いからといって中古車のエクストレイルがダメなモデルでは決してなく、むしろお買い得感が高くなっています。
2017年マイナーチェンジ以降で「プロパイロット」搭載車を探せば、さらに満足のいく中古車のエクストレイルと出会えるでしょう。