2023年8月2日、トヨタは「ランドクルーザー250系(通称ランクル250)」を披露し、世界にその姿を初めて公開しました。
ランクル250は、これまでの「ランドクルーザープラド」の後継モデルとなりますが、
先代のプラドと比べるとボディサイズが大きくなっています。
本記事では筆者が実車を確認した上で、ランクル250のサイズや300との違いを比較し、事前に留意すべきポイントお伝えします。
目次
ランクル250のサイズ・寸法図(全長・車高・車幅)を解説
単位(mm) | ランクル250 | プラド(先代) |
全長 | 4,925 | 4,825 |
全幅 | 1,980 | 1,885 |
全高 | 1,870 | 1,835 |
ホイールベース | 2,850 | 2,790 |
最低地上高 | 225(予想) | 220 |
最小回転半径 | 未発表 | 5.8m |
重量 | 未発表 | 2,050 ~ 2,330 kg |
ランクル250のサイズは全長4,925mm、全幅1,980mm、全高1,870mmとなり、先代モデルの「ランドクルーザープラド」のサイズと比較すると、かなり拡大しています。
具体的には、全長で100mm、全幅で95mm、全高で20mm、そしてホイールベースでも60mmの拡大が見られます。ただ、ドアミラー最外端を含む全幅は65mm短縮し、狭い道で取り回しやすいよう配慮されています。
プラドが都市向けなどオンロード対応であるのに対し、ランクル250はオフロード寄りとなります。オンロードの取り回しは注意が必要になるため後述する「オンロードの取り回しの注意点」も確認してください。
ランクル250とランクル300のサイズの違いを比較
単位(mm) | ランクル250 | ランクル300 |
全長 | 4,925 | 4,950〜4,985 |
全幅 | 1,980 | 1,980〜1,990 |
全高 | 1,870 | 1,925 |
ホイールベース | 2,850 | 2,850 |
最低地上高 | 225(予想) | 225 |
最小回転半径 | 5.9m(予想) | 5.9m |
重量 | 未発表 | 2520kg |
「ランドクルーザー300」と比べると、250のボディサイズは大きく変わりませんが、若干コンパクトになります。
ランクル250の方が、全長が25~60mm、全高が50mm短くなって引き締まりました。
ただ、ランドクルーザー250も300も同じGA-Fプラットフォームがベースのため、最小回転半径は大きく変わりません。
ランクル250の取り回しは、既存のランドクルーザーと同じと言えるでしょう。
ランクル250の室内と荷室サイズ
室内サイズは、ロングドライブやアウトドアを楽しむための設計が追求されています。
寸法は公開されていませんが、実車を見た感想としては車内は広々としており、実用性を重視した快適な空間となっています。
フロントシートは高めの着座位置のため見晴らしがよく、それでいて頭上空間も充分に確保されているため身長が高い方でも快適です。
広めのシートは2列(5人乗り)と3列(7人乗り)が用意され、足元のスペースが広く、大人数のロングドライブでもゆったりと過ごせます。
座席シートを倒せば車中泊ができる広大なスペースも出現します。
荷室容量は2列シート仕様であれば900ℓ近い大容量の積載性をほこり、トラック並みといえるでしょう。3列シート仕様の積載性は下がりますが必要十分といえます。
ランクル250のオンロードの取り回しの注意点
新型のランクル250がプラドからサイズが大きくなったことによる、オンロードでの主な注意点をまとめました。
購入してからストレスを感じないため、注意点をしっかり把握した上で購入を検討してください。
取り回しの注意点
- 狭い道での運転に注意
- 切り返しや方向転換が難しい
- 視覚が確保しにくい場合あり
- 乗り降りが難しい場合あり
ランクル250の全幅が1,980mmであることから、一般的な都市部の道路の幅である3m〜3.5mを考慮すると、基本的に対向車とのすれ違いに問題はありません。
ただし、道路が狭い場所や、駐車車両が多い地域では慎重な運転が求められます。
実際、以下の口コミが寄せられています。
でかいサイズで、都内で幅1980はけっこう厳しい。
ホイールベースの長さは2,850mmのため、切り返しや方向転換などの取り回しには少々難しさを感じる場面もあるでしょう。
小柄だと運転席の高さが合わず、視覚が狭く感じることがあり慣れが必要です。車線変更も、車の大きさからくる死角をしっかり確認してから行いましょう。
地上高が高く、小さなお子様や高齢のご家族を乗せる際には、乗り降りがしにくいと感じることがあり注意が必要です。
ランクル250は都市部での運転には注意が必要ですが、その圧倒的な存在感は都市の中でも魅力的に映ることでしょう。
できれば試乗し、問題ないか確認することが望ましいですが、試乗が難しい可能性があります。その場合は、注意点を確認しておきましょう。
ランクル250の駐車場利用時の注意点
日本の一般的な駐車場のサイズは、大型のランクル250のサイズに合わせていないことが多くあります。
都市部の駐車場のサイズは「5,000mの長さ×2,500mの幅」を基準としているところが多く、ランドクルーザー250のボディサイズ「4.925m×1,980m」になると、車体が収まらなかったり、駐車できても降りられないことがあります。
そうならないためにも、ランクル250を駐車をする際には、事前に駐車場のスペースやサイズを確認しておきましょう。
古い立体駐車場では高さ1.79m以下の制限がある場合もあり、車高制限も確認することが大切です。
車体サイズが大きいと、隣の車や壁にドアをぶつけるリスクが高まるため、隣の車との距離を十分に取り、バックカメラやセンサーもフル活用して、他の車にぶつからないよう注意しましょう。
ランクル250のサイズが向く人・向かない人
ランドクルーザー250のボディサイズはその豪華さと堅牢性をほこりますが、必ずしもすべてのドライバーや使用状況に適しているわけではありません。
ランクル250のサイズが向く人、向かない人をご紹介します。
ランクル250のサイズ感が向く人
- 大きな荷物や多数の乗員を運ぶ人
- オフロードやアウトドア活動をする人
- 長距離を運転する人
ランクル250はボディサイズが大きい分、広大な室内空間と荷室スペースを持っているため、大きな荷物や多数の乗員を運ぶ人に適しています。
オフロード走行に特化した機能が多く、キャンプ地や山間部の利用に最適で、キャンプやフィッシング用品を運ぶのにも十分なスペースがあります。
後部座席が広くシートの快適さも兼ね備えているため、長時間のドライブにおける運転の疲れを軽減してくれます。
ランクル250のサイズ感が向かない人
- 都心部や細い道路を頻繁に利用する人
- 狭い駐車場やガレージを利用する人
- 日常的に短距離の移動が主な人
- 高齢者を乗せる場合
都心部の狭い通りや混雑した交差点での取り回しは、ランクル250の大きな車体サイズにとってストレスになる場合があります。
特に、道が細いエリアに頻繁にアクセスする方は注意が必要です。
標準的な駐車スペースよりも大きい車体は、狭い駐車場やアパート、マンションの駐車スペースでの利用が難しい場合があり、事前にサイズを確認しておく必要があります。
ただ、これらは一般的な傾向に過ぎません。
車選びは個人のライフスタイルや好みに大きく左右されるため、最終的な判断はご自身でして問題ありません。
全体のまとめ
今回は、ランドクルーザー250系のサイズにフォーカスし、ランクル300との比較や注意点について紹介しました。
ランクル250は、その洗練されたデザインと高い機能性、サイズアップしたボディなどで注目を浴びています。
しかし、その大きなサイズが都市部での走行や駐車時においてデメリットをもたらすこともあります。
都市部での使用を主とするユーザーや、狭い駐車スペースを利用することが多いユーザーは、ランクル250のサイズと取り回しの難しさを十分に理解した上で、ランクル250の購入を検討しましょう。
最終的に、車選びは個々のライフスタイルや好みに合わせて問題ありません。
ランドクルーザー250のサイズ特性を理解し、それを踏まえた上での選択を心がけることで、より快適カーライフを楽しむことができるはずです。
参考情報
関連記事