ダイハツ・ロッキーは、2019年11月に発売され姉妹車のトヨタ・ライズとともに大ヒットした人気SUVで、コンパクトながら広い室内空間と高い走行性をほこります。
しかし、欠点や不具合など「買って後悔しやすいポイント」はないのか気になる人もいると思います。
本ページではダイハツ・ロッキーのメリット・デメリット、過去の不正内容から最新情報まで徹底解説します。
目次
ロッキーで買って後悔しやすいポイント・欠点9つ
ロッキーはダイハツの不正が起きるまで大ヒットモデルだっただけに、賛否の声が多く上がっています。
そこでロッキーを買ったオーナーが後悔したり不満に思っている欠点について、代表的な9つを見ていくことにしましょう。
1.チープなインテリア
ロッキーの販売価格は166.7万円~231.8万円という(今どき基準で考えれば)破格の安さで、軽自動車のN-BOXの164.9万円~236.2万円と比べれば驚くばかりです。
しかしオーナーとしてはそんな事情など考慮せず、ロッキーに対して「内装がチープ」という声が寄せられています。
安さを実現するためかインパネ周りは、硬質なプラスチック素材が多用され、見た目も手触りも安っぽさを感じさせます。
特に、インパネ上部のデザインは、ザラついた質感でチープな印象を受けますが、販売価格を考えればやむを得ないでしょう。
2.安定しない燃費
ロッキーには、996cc直列3気筒DOHCターボエンジンを搭載したガソリンモデルと、1196cc直列3気筒DOHCエンジンにマイルドハイブリッドシステムを搭載した2種類のパワートレーンがあります。
このうちガソリンモデルについて、燃費がリッターあたり11km~18kmと安定しないという声が寄せられており、小排気量ターボの普通車ならではの事象といえます。
ただ、燃費そのものが悪いわけではなく、急加速や急ブレーキを避けるなど穏やかな運転を心がければ問題はありません。
3.後部座席が狭く感じる
ロッキーのオーナーから聞かれる不満で「後部座席が狭い」というものがあります。
そこでライバル車と比較してみました。
モデル名 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 |
ロッキー | 1,955mm | 1,420mm | 1,250mm |
ヤリスクロス | 1,845mm | 1,430mm | 1,205mm |
C-HR | 1,800mm | 1,455mm | 1,210mm |
ヴェゼル | 1,930mm | 1,485mm | 1,225mm |
サイズだけを比較するとむしろ広い印象を受けますが、狭いと言われる理由は後席がシートバック(背もたれ)の角度が垂直に近い設定になっているため。
背もたれ部分は後ろにリクライニングする機能があるものの、倒せる角度はわずかであまり大きく倒すことができないのです。
そもそもロッキーはコンパクトSUVであり、大きなデメリットとは言えませんが気になる人もいるようです。
4.気になるエンジンの振動
ダイハツ・ロッキーはリッターカー(燃費重視の小型車)のSUVであり、走りの上質さを求める車ではありません。
とはいえ買ってしまったオーナーにとっては、コンパクトカー特有のエンジン振動が気になる方が多く見られます。
少し話題のロッキー、個人的はなかなか良い車だと思ってるんだけどな。
軽快に走って、ハンドリングも意外としっかり。このデザインで、この価格を考えると下駄としては悪くない。
ただ速度上げた時の振動の収束が悪くて、速度レンジが高い一般道のような道は少し辛い。遠出したい車ではなかった。 pic.twitter.com/jd7dZL0NmA— 好き勝手に車を語るアカウント (@talking_car) February 1, 2024
安い車だけに妥協点は必要ですが、愛車遍歴の多くない経験不足の方にとっては不満を覚えやすいポイントとなります。
5.残念なヘッドライトのオート機能
ロッキーに対する不満で多いのが「ヘッドライトのオート機能がうまく働かない」というものです。
具体的な不満点としては、明るさを検知する機能に対する不満なようで、「未だ明るい内にライトが点灯し、トンネル等を出てからも長くライトが点いたまま。」という意見が見られます。
この原因は明るさを検知するセンサーがインストルメントパネル上面にあるためで、ダッシュボードに物を置くと、センサーが暗い状態と認識してしまうことがあります。
6.燃料タンクのサイズが少ない
ロッキーの燃料タンク容量は36リッターとなっており、燃費の割には少ないと思う方が多いようです。
実燃費から想定する限界走行距離は420kmほどなので、日常使いではまったく問題ありませんが、長距離を運転するほど給油回数の多さに不満を覚えるでしょう。
今日で、ロッキー乗り始めてちょうど1年。
燃料タンクが小さいこと以外は、不満ありませぬ。#ダイハツ#ロッキー pic.twitter.com/OP6fUKVXvS— てんぷらそば (@kabanetyper) April 15, 2021
7.ACCの機能に不満
ロッキーには先行する車両から安全な距離を維持するために車速を自動的に調整するACC(アダプティブクルーズコントロール)が搭載されていますが、その機能が貧乏くさいと不評です。
その動きは大雑把で、前方の車に離されたら急加速で近づき、また離れては再度急加速で近づいていく繰り返しのような感覚だと言われています。
8.未だにサイドブレーキを採用
最近はワンタッチでパーキングブレーキをかけるのが当たり前ですが、ロッキーには未だに手で引くタイプのサイドブレーキが採用されています。
最新の自動車装備が良いとは限りませんが、この旧式過ぎる装備は最近になってロッキーを買ったユーザーには不評です。
オールドファンにとっては懐かしいギミックですが、今どきの車としては古臭いシステムと言えるかもしれません。
9.フロントガラスに内装が映り込む
ロッキーのフロントガラスの角度の問題かもしれませんが、ロッキーオーナーから聞こえるのが「昼間のフロントガラスに内装が反射して前が見えにくい」という問題です。
イメージとしては、まるでヘッドアップディスプレイのようにフロントガラスにダッシュボードが反射して見えてしまう感じとなります。
ロッキーで買って良かったポイント4つ
(出典元:【公式】ロッキー トップページ|ダイハツ)
ロッキーに関する悪い意見が見られる一方、大ヒットしているため当然のことながら良かったという意見も多く見られます。
購入を検討されている方は、メリットも改めて確認されることをおすすめします。
ここでは、そんなロッキーを買って良かった声を紹介します。
圧倒的な価格の安さ
ロッキー最大の魅力はSUVらしからぬ価格の安さで、2023年3月にホンダがWR-Vを発売するまで他の追随を許さないレベルです。
エントリーグレードは166.7万円からとなっており、コストパフォーマンスの高さは人によっては全てのデメリットを打ち消すほどといえます。
そもそも5ナンバーサイズのSUVに大きな需要があると見越したマーケティング力の賜物であり、市場ニーズを捉えて成功したケースといえます。
5ナンバーサイズの安心感
ダイハツ・ロッキー(ライズ)のヒット要因は5ナンバーサイズのSUVという空白地帯の存在でした。
コンパクトでありながら室内空間は広く確保し、燃費もよく、日常使いとしてはこれ以上ないほど高い利便性を発揮します。
今の日本の自動車税制では5ナンバーであるメリットはないですが、ユーザーサイドからみると「5ナンバーは運転しやすく扱いやすい」というイメージがあり、それが安心感につながっています。
SUVらしい洗練させたエクステリア
5ナンバーサイズのSUVであるロッキーは、サイズ感を感じさせないSUVライクで洗練されたデザインを評価する意見が多く見られます。
存在感のあるグリルにシャープなヘッドライト、流れるようなサイドビューに加え、カラーリングも上質で高級感があり、洗練された印象を高めています。
また、姉妹車のライズよりもデザインには定評があります。
#トミカ
ダイハツ ロッキー
トヨタ ライズ
2台とも廃盤みたいだから買った
1台ずつ残ってた。
兄弟車
自分はロッキーの方がデザインは好き。 pic.twitter.com/xo8QXOef6D— ヒロキ (@hiroki14h1) January 28, 2023
男性女性問わず、カッコいい車に乗りたいという方にもおすすめです。
基本的な燃費が良い
不安定だといわれるロッキーの燃費ですが、SUVガチ勢からみると「燃費良いSUV」という評価になります。
具体的にはWLTCモードで約15〜20km/L程度の燃費性能をほこり、コンパクトSUVとしては良好な部類に入ります。
運転状況にもよりますが基本的には燃費が良いことはメリットです。
リセールバリューが良い
ロッキーは新車人気が高かったため、中古車市場における人気もなかなかで高めのリセールバリューが期待できます。
ダイハツの不正問題で一時期はリセールも乱高下しましたが、生産が再開されたので落ちつくでしょう。
ロッキーはグレードが高いほどリセールが良く、特に「G」の4WDモデルは値落ちが少ないといわれています。
ダイハツ ロッキーの不具合は大丈夫?
2023年12月20日にダイハツが公表した認証制度を蔑ろにした不正は、かなり大きなインパクトをもたらしました。
ダイハツの国内販売車種で最初に不正が発覚したのがロッキーHEVで、ロッキーオーナーや購入を検討している方には気になることでしょう。そこで、あらためて不正内容や、問題ないのかについて説明します。
ロッキーやライズの不正内容
ロッキーのHEVモデルで不正があったことが明らかになったのは2023年5月19日のことで、安全性の試験に関する不正でした。
ダイハツが発表したのは以下のような内容ですが、かなり認証試験を省いていたことが伺えしれます。
「ポール側面衝突試験(UN-R135)では、左右の試験を実施する必要があり、その試験データの提出が必要になります。今回、助手席側(左)は立会いのもと試験を実施しました。運転者席側は右側の社内試験データを提出すべきところ、左側のデータを提出してしまいました。」
(引用:ダイハツ公式HP)
この結果、ダイハツ・ロッキーと姉妹車のトヨタ・ライズは自主的な生産・出荷停止となりました。
乗ってまったく問題なし
安全性に関わる認証試験で不正をしていたロッキーですが、試験で不正はあったものの安全性に問題が無かったため、安全に乗ることができます。
ダイハツが公式アナウンスでは、「国土交通省より、立会試験などの結果、以下の3車種について道路運送車両法の基準に適合していることが確認されたことから、出荷停止の指示を解除するとの公表がございました。」とされています。
新車も中古車も問題なく購入できますのでご安心ください。
ロッキーのデザインはかっこいい?ダサい?
ロッキーのデザインについては「かっこいい」という意見と「ダサい」という意見が入り混じっています。
ロッキーのエクステリアデザインは、軽自動車のイメージが強いダイハツ車の中にあって迫力のある存在感が売りとなっています。
ここが評価の別れるポイントで、好意的な意見では「コンパクトSUVなのに存在感があって良い」となるのですが、逆の意見では「コンパクトSUVなのにやり過ぎ」となります。
つまり「小さなコンパクトSUV」という点が判断基準になっているようですが、全体的には良い評価が多く、購入して後悔しない1台といえるでしょう。
女性でも乗りやすい洗練されたデザインも魅力といえます・
ダイハツ ロッキーを買って後悔しやすい点まとめ
あらためて、ダイハツ ロッキーを買って後悔しやすい点をまとめました。
- チープなインテリア
- 安定しない燃費
- 後部座席が狭く感じる
- 気になるエンジンの振動
- 残念なヘッドライトのオート機能
- 燃料タンクのサイズが少ない
- ACCの雑さに不満
- 未だにサイドブレーキを採用
- フロントガラスに内装が映り込む
以上が後悔しやすい点となります。
欠点や不具合はいくつかありますが、致命的なものはなく、圧倒的なコストパフォーマンスと利便性をふまえると、筆者としてはおすすめの1台となります。
本ページで挙げたメリット・デメリットを比べて購入を検討してみてください。