スズキは、2023年1月に次世代コンセプトEV車である「eVX」をインドで開催した「Auto Expo 2023」で発表しました。
eVXとは、スズキのEV世界戦略車としての第1弾モデルであり、世界中で注目されるコンパクトタイプのSUV車です。
日本発売も決定し、2025年までに市販化される予定となっています。
本ページではeVXの発売日や価格、スズキのEV戦略まで最新情報を解説します。
目次
スズキeVXの予想価格は?
eVXは、2025年の発売が予定されていますが、具体的な価格は公表されていません。
スズキは「eVX」を「誰もが手に入れやすい価格」で販売するという目標を掲げており、EVとしては割安感のある価格になるでしょう。
具体的な価格は、450万円~500万円程度になると思われます。
日産「アリア」は540万円、トヨタ「bZ4X」600万円となりますが、これらに対抗するための価格設定にすることで優位性を保つ方針です。
割安で高性能なEVを提供できれば、EV普及を加速するきっかけとなり、市場の転換期を迎えることになるかもしれません。
スズキeVXの日本発売はいつ?
eVXの日本発売については、2025年の早い段階を目標として開始される見込みです。
スズキが2023年1月下旬に発表した「2030年度に向けた成長戦略」において5-6モデルのEVを投入すると発表しており、第一弾として2025年までにeVXの市場への投入が予告されています。
eVXは欧州・インドでの発売が決定していましたが、2023年10月のジャパンモビリティショーで日本発売も確定。
日本におけるEV市場が成長する中で、スズキの新たな一手がどれほどの影響を与えるのか、業界内外から注目が集まっています。
スズキeVXのスペックと魅力をチェック
車の名称 | eVX |
全長 | 4,300 mm |
全幅 | 1,800 mm |
全高 | 1,600 mm |
ボディタイプ | SUV |
バッテリー | 60 kWh |
走行距離 | 500 km(見込み) |
駆動方式 | 四輪駆動 |
eVXは、全長4,300mm、全幅1,800mm、全高1,600mmと、すでにスズキが販売している「エスクード( 全長 4,175 mm x 全幅 1,775 mm x 全高 1,610 mm)」に近いサイズ感となっています。
エスクードのEV版といえる存在で、スズキの新しいEV戦略の中心となることは間違いありません。
エクステリア
eVXの外観は、力強さと洗練されたデザインが両立し、サイドビューからリアに至るまで、立体感が魅力的に表現され、陰影が美しく配置されています。
悪路にも対応できる力強さと、同時に都市環境でも違和感なく調和するオールマイティーなデザインといえるでしょう。
特に注目すべきは、リアのドアハンドルが外部からは見当たらない点です。
これはウインドウ側に配置される新しいデザインか、スイフトのように縦型のレバーを引くと解錠できるもので、デザイン性をより高めています。
内装
内装は先進性を追求しつつ、快適な空間を提供するための設計がされています。
車内空間は、ホイールベースを長く取ることで、車全体のサイズに対して広々とした乗員スペースを確保.
大人4人や家族がゆったりと過ごせる環境を実現。さらに、インテリアは洗練されたデザインで統一し、実用性とデザインのバランスに優れます。
車内には、大型の自立型ディスプレイと新しいデジタルインストルメントクラスター(メーターや表示パネル)が装備され、先進機能を備えつつも、シンプルで操作しやすいように配慮されています。
バッテリー
バッテリーの容量は60kWhとなり、完全電動航続距離が約500kmが見込まれます。
これは、「アリア」と「bZ4X」がそれぞれ640kmと540kmの航続距離を誇る中、eVXの航続距離は約500kmとやや劣るように見えるかもしれません。
しかし、「eVX」のボディサイズがコンパクトであることを考慮すると、この航続距離は十分に魅力的であり、サイズに対しての効率性は高いでしょう。
駆動方式は、最新型のEV 4WDテクノロジーを採用し、オフロード性能が大幅に強化。
これにより、eVXは多様な用途での利用が可能となり、国内BEVの中でも魅力的な選択肢となるでしょう。
スズキのev戦略と将来性を考察
スズキのEV戦略は着実に準備が進んでいる状況です。
EV市場での立ち位置を改善するために過去最高となる研究開発費を確保し、SUVタイプの「eVX」を開発。
国内市場でも新作となる軽EVの「eWX」の開発を進めることで抜かりがありません。
スズキevの将来性は?
スズキはeVXや軽EVを中心としたEV戦略で巻き返しを図る計画で、2030年度を目標に掲げた先進的な成長戦略を発表しています。
日本においては、軽商用EV「エブリイBEV」を市場投入することから始め、2030年度までには6つのBEVモデルをラインアップに加える計画です。
軽商用車とEVは親和性が高く、スズキが描くEV化のロードマップは順調な滑り出しとなる可能性が高いでしょう。
欧州市場では2024年度からBEVの展開を始め、それをSUVやBセグメントにも拡大する形で、2030年度までには5モデルのBEVを投入する予定です。
SUV車は「eVX」が主力ですが、本記事で紹介したとおり高い完成度をほこり将来性も期待できるでしょう。
スズキev戦略の内訳
2030年度におけるスズキのBEVの市場比率は、日本で20%、欧州で80%、インドで15%と予測されています。
EV化が推進されている欧州に注力しながら、それ以外のエリアでは2割程度にとどめるなど、戦略のバランスも良好です。
この戦略に沿った形で、スズキは2030年度までに研究開発に2兆円、設備投資に2.5兆円、総額で4.5兆円の大規模な投資を予定しています。
その内訳として、電動化に関連する投資が2兆円、その中でも特に電池関連には5000億円が充てられる予定です。
eVXを皮切りに、スズキが描く電動化戦略は非常に野心的であり、バランスにも配慮されているため、安定的な成長が見込まれます。
スズキeVXの最新情報まとめ
ここまで、eVXの発売日や価格、ポイントなど最新情報をまとめてお届けしました。
ポイントをまとめると以下のとおりです。
発売日 | 2025年を予定 |
価格予想 | 400万~500万円 |
ボディサイズ | 全長4300mm、全幅1800mm、全高1600mm |
航続距離 | 約500km(60kWhバッテリー搭載) |
新機能 | 最新型のEV 4WDテクノロジー採用 スズキセーフティサポート搭載 |
スズキは日本を始め、インドや欧州など世界各地でEV市場への本格参入を果たします。
デザイン、航続距離、安全性といった各方面での高いポテンシャルを持つ「eVX」は、スズキがどのようにEV市場で存在感を示していくかの指標となるでしょう。
今後のスズキの将来性を占う意味でも、eVXの動向に注目です。